2年がかりの登山

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 白山の北北西、中宮温泉の後背に笈が岳(1841m)がある。200名山に入れたり入れなかったりされている山である。登山道がなく、積雪期にしか登らない山である。降雪期の登山経験はなかったが、2月半ば安曇野のガイド赤沼千央氏のパーティーに入れていただいて上った。最初の年は、1日目にキャンプした後、2日目に冬瓜山(かもりやま?)の下まで行ったとき、吹雪になり登山を断念し引き返した。
2年目は金沢駅に集合した後、赤沼ガイドとサブガイドの車に分乗して中宮温泉に向かった。途中鶴来町を過ぎた処の道の駅でキャンプの食事に使う水を補給し、参加者は女性5名、男性2名位だったがそれぞれ1リットル余を分担した。その後中宮発電所の近くの道に車を置き歩き始めた。最初に水力発電所の水道管の脇の階段を上ったが、これが途方もなく長く感じられた。水力発電所の保守の方はいつも上っているのだと思うと大変さが身に沁みるようだった。いくつかピークを越えガイドが予定していたピークでテントを張った。此処で、雪の上でテントを張る時の固定の仕方を初めて経験した。ビニール袋の中に雪を詰め10cm位の塊にしてテント抑えのロープに取り付け、それを雪の中に埋めるのである。トイレは周辺の雪の中であるが、腰のバンドに取り付けたカメラがバンドから抜けて滑り落ちるので困った。翌日は晴れてピークを下り前年引き返した冬瓜山の下を過ぎしばらく行くと、昔絵本で見た常盤御前の笠のような形をした笈が岳の頂上が見えた。好天に恵まれ無事山頂にたどり着くことができた。
帰りは、トラバースなどに気を付けながら歩いたが、雪の中のこと足が重く遅れ始めたが、私よりばてた人がサブガイドとともに歩いていたので、その中に入れてもらった。サブガイドがGPSで登った時のコースをたどってくれたので、無事車までたどり着き、金沢駅でガイドと合流できた。