「寿命が尽きる2年前」を読んで
久坂部羊著 GS幻冬社新書(2022年10月)

読売新聞の書評欄に一寸面白いタイトルを見つけたので読んでみた。
著者は高齢者医療に関わってきた医師である。60歳以上になった高齢者を対象に書かれている。一寸変わった提言なので紹介する。
何故2年前にしたかと言えば、1年前ではカウントダウンが始まってしまうので、余裕をもって2年前としたとのことである。

この本の結論は、
ある年齢になったら、無頓着力、満足力、感謝力が大切だ。
人間には無頓着力と言うものがあるのではないか。それは些細な事を気にしない力である。

寿命が尽きるまでの2年間、何をしたらいいのか。
これまでしたかったけれどできなかったこと、我慢していたことを試して見てはどうか。例えば船旅など豪華なコースの海外旅行、美術館巡りやコンサート巡り、オペラ鑑賞、個人ガイドを雇っての秘境巡り、四国八十八箇所の霊場巡りなどなど。アリよりキリギリスの生き方を楽しんだ方が良い。

癌と診断されたら、1~2年で死ねるのだから治療を断り、余生を楽しんだ方が良い

しなくていいこと、してはいけないこと。
まずは、医療に近づかないこと。
さまざまな症状が現れても、病院に行くとあれこれ検査をされて異常を見つけられ、アリ地獄から抜け出せなくなる。老化がベースにある病気は、治療しても簡単には治らない。寿命が尽きるまでに2年しかないのに、貴重な残り時間を病院などで無駄にするのは、貯金をドブに捨てるようなものだ。
痛みが強い時は医療にかかるしかないが、余計な検査や治療はお断りするべきだ。

寿命が尽きる2年前、それは「今でしょ」
問題は寿命が尽きる2年前か分からないと言うこと。それはこの本を手に取った今がその時なのかも知れない。


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