残雪期の剣岳

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 剣岳は山容の美しい山である。故郷へ帰る時、いつかは登りたいと思っていた。カニのタテバイ、カニのヨコバイなど険しい岩峰として知られたところである。夏山は山行ツアーで平成15年に1度登ったが、平成17年山岳ガイドの赤沼氏が残雪期の登山を企画してくれたので、体力を顧みず参加した。

 コースは
扇沢~(アルペンルート)~立山室堂~山崎カール~剣沢小屋~長次郎谷~剣岳~平蔵谷~剣沢小屋~ロッジ立山連峰~室堂~(アルペンルート)~黒部ダム~扇沢

 剣沢小屋を出て剣沢を下り、長次郎谷(チョウジロウタン)を上った。左は源次郎尾根、右は八つ峰である。5月連休に八つ峰の一部が崩れたとのことで、岩が散乱していた。(上段㊧長次郎谷、㊥八つ峰、㊨熊の岩)
途中熊の岩でで装備し、赤沼ガイドを先頭に4人のパーティーでアンザイレン(ロープで体を結び合う)で登り始めた。(写真中段㊧熊野岩での装備、㊨アンザイレン登山)

好天に恵まれたが日差しの暑さに水の消費を気にしながらののぼりであった。頂上付近は岩肌が露出していた。ハイマツとわずかに生える岩を登ると頂上であった。(写真下頂上の祠)

 帰りは、カニのヨコバイを通りしばらく下ったところから平蔵谷へ出た。ロープを使って滑降の訓練をしながら雪原を下った。ようやく長次郎谷との出会いにたどり着いたが、そこから剣沢小屋までの上りはきつく、4人バラバラで小屋へ到着した。予想以上に水の消費が多く難儀した。
 

小屋に着くとNHKの富山放送局の人が3人いて、剣岳から変える人がパーティーを組んで帰るところの画を取りたいと考えていたようだったが、我々がバラバラに帰ったのでがっかりしていた。そこで出された行者ニンニクの味が新鮮で感激した。
しばらくして金沢放送局製作の立山の番組が放送され、我々の姿も出た。後でいろいろ探し、知人から録画をいただいた。