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茨城県の海岸線は約190kmあり、北茨城市平潟からひたちなか市那珂湊の那珂川河口付近までの約90kmは海食崖や岩礁が特徴的で、大洗から神栖市の波崎の利根川河口まで約100kmは美しい砂浜が続いて鹿島灘と呼ばれている。
私は就職のため昭和34年(1959)日立に来た。初めて入ったのが新山寮という木造の寮で、日立市鮎川町の国道294号線から海側へ100m位入った所に建っていた。寮の背後は約15mの断崖で太平洋に面していた。夜間は非常に波の音が大きく、田園地帯に住んでいた私にとって波の音は耳障りで寝苦しく慣れるのに時間がかかった。
石川県生まれの私にとって海岸線は砂浜というのが常識で、断崖の海岸は、中学1年時の小旅行で行った福井県の東尋坊しか記憶に無かった。
海食崖の海岸に興味があり、スケッチした。
平潟漁港
福島県と接する北茨城市の平潟漁港は断崖で囲まれた入り江にあり天然の良港と言われている。
私が初めて年賀状に水彩スケッチの絵を載せたのは、平潟港の右岸の岸壁だった。絵は紛失してしまったようだ。
北茨城市の海岸は白亜紀後期以降の堆積岩が隆起した所との事で、五浦には入り江の岩の上に岡倉天心が建てた六角堂が有りそれを見下ろす場所が公園になっており、景観が観光の目玉となっている。
高萩市高戸小浜
高萩市の高戸小浜は白い岩の断崖の海岸である、小さな入り江は海水浴場となっており知る人ぞ知る穴場と言える。スケッチ会で久しぶりに訪れた。近くの「ささき浜」は万葉集に歌われた歌枕である。
碁石河岸
日立市の碁石海岸は、日本一予約が取れないといわれる「国民宿舎鵜の岬」の海岸である。断崖の上には鵜飼いの鵜を供給するウミウの捕獲場がある。
東滑川浜緑地
滑川地区の海岸に東滑川浜緑地公園(ひかりも公園)が作られていることを1~2年前に知った。公園の海側は入り江で両岸は断崖、中にはグミ島という小島が有りウミウの飛来地である。入り江の奥には小さな砂浜があるが立ち入り禁止となっている。
会瀬浜海水浴場
会瀬には漁港と海水浴場がある。漁港は東日本大震災で突堤が崩れる大きな被害があった。明治末期に日立鉱山の精錬所へ運び込む銅原料が陸揚げされたとの歴史があるが、漁港の突堤が出来る前のことであり今の海水浴場の場所とのことである。日立鉱山の歴史を辿るスケッチ会で訪れた。
河原子海岸烏帽子岩
河原子海水浴場は北浜と南浜が有り、その中間に烏帽子岩が有る。北浜はサーファーの姿が多く見られる。海底が岩礁になっているものと思われる。
水木海岸
水木浜は砂浜がわずかに残っているだけである。南は田楽鼻という断崖が聳えている。海岸通りはコンクリートの防潮堤がかさ上げされて、車での走行中は海が見られないようになっている。
日立灯台(図は北から見た日立灯台と久慈浜海水浴場から見た灯台である)
田楽鼻と久慈浜海水浴場の間に古房地公園が有り、日立灯台が立っている。その海岸線は断崖で北側は狭い砂浜であるが、危険なため降りることは出来ない。南側は久慈浜海水浴場である。
久慈浜海水浴場は砂浜が残っており、初日の出参拝や海水浴の時期には多くの人出がある。
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